よくあるよね。悩み相談受付中、何でも聞きますよ的なやつ。あれすごいなーって思う。
自分が専門外にしてる内容の悩みが来たらどうするんだろう。
俺さ、4年間ぐらいニコ生やってたのね。いろんな放送も見てきたのね。
その中でたくさんあったのが、「相談凸待ち」てきなやつ。
知らない人のためにいうと、生主(配信者)がリスナーからの凸(スカイプ通話)を待って、それで話すやつ。
ラジオで言う所の、パーソナリティーがリスナーからの悩みを電話で聞く的なあれね。
「人の悩みに答える」って、それなりに人生経験がないと思ってる。
ましてや人様の経験や人生を聞いて、それに対する的確なアドバイスをするなんて、こっちに相当な引き出しがないと無理だわ。
だから、「何でも悩み相談してね!」って言える人すごい。
俺はなぜか昔からよく相談事をされることが多い。なんでかわからないけど多い。
学生時代もそうだったし、塾の先生として仕事をしている今もそうだ。
でも、俺は人にあれこれ言えるほど人生経験がないから、あれこれ語れるバックボーンがないんだよ。
強いて一家言があるとすれば、効率的な勉強の仕方ぐらいだ。
人間関係のこと、恋愛のこと、学校でのいじめのこと、いろいろと相談される。
けど、なんかこう、俺はバシッと有効なアドバイスができてる気がしない。手応えがないというか、他人の悩みを解決できてるような気がしない。
いいのか。俺よりもっと相談すべき相手がいるんじゃない?俺でいいの?発言小町とかどう?
俺は悩んでいた。「悩みをうまく解決できているのか自信がない」ことに悩んでいた。
でもこれを俺が他人に相談するのもおかしな話だ。
そんな時、あるアニメのテーマソングの一節が浮かんだ。
俺が子供の頃から見ていて大好きな「こちら葛飾区亀有公園前派出所」、通称「こち亀」だ。
これのアニメのオープニングで天童よしみさんが歌ってた歌の一節がある。
金のないやつぁ 俺んとこへこい
俺もないけど心配すんな
(だまって俺についてこい / 天童よしみ)
※元々は植木等さんが1960年代に歌ってた曲です
冷静になって考えてみると、金がないから相談しに行ってんのに「俺もないけど心配すんな」って全然解決してねえww金貸してくれないのかwww
ってなるかもしれないけど、これはこれでいいんだなって思える。
なんというか、悩み相談って、ちゃんとした解決だけが目的だけじゃなくて、ただ話を聞いてもらうだけで気持ちが楽になれるっていう側面があるんだよね。あるんだよね。ということに今更改めて気づいたよね。
俺だって金はないけど、そんなに心配すんなよ。金がないことぐらいでくよくよすんな!って元気づけてるんだろうね。
よくよく考えたら、むしろ世の中の悩み相談ってほとんどがそっちのような気がした。
相談する側が、そもそも根本的な解決を求めてる場合もあるけど、それよりも「ただ話を聞いて欲しい」という目的で相談することもあるんだろうね。
冒頭であげたニコ生主の例だって、20歳そこらの一般人がそうばしっと気の利いたアドバイスなんてできないよ。
でもリスナーがこぞって相談に来るのは、きっとそういうことなんだろう。
相談することによって相手と話すきっかけにもなるし。
相談されるほうだって、「自分を相談相手に選んでくれた」と思うわけだから悪い気はしないし。
あれ。
「相談」って、実はけっこう便利なコミュニケーションのツールなんじゃね?
って思うようになった。
だから俺は、俺に相談をしてきた人には、ちょっとでも気が楽になれるようなこと言ってあげたいな。
「大丈夫だよ大丈夫!」みたいなね。根拠はないけど自信はある、みたいな。
もしちゃんと解決策が見つからなかったとしても、ちょっと元気づけられたらええやん。それでええやん、みたいな。解決させるだけがすべてじゃないんだよね。
もちろんそればっかりだとハリボテみたいになるけど、「絶対に相手の悩みを解決してあげなきゃ!」って目線だけじゃなくて、「相手を元気づけてあげたい!」の目線も持ちたいなって、思ったよっていう今日の話。
ところで、この記事をここまで読んでるそこのあなたにちょっと相談なんだけど、
もう1年ぐらい彼女がいないんですがどうしたらいいですかね??
【おしまい】