ふつうのテキスト

Where is 草食系男子

original

Photo referred from: http://eiga.com/movie/55215/photo/

 

俺がこんな話をすると「おいおい嘘ついてんじゃねえよdaiこのクソ野郎」とお叱りを受けそうですが、最近は割とマジで異性への関心が芳しくなく。かつてであれば、少しでも視界に麗しい女子の姿を確認するやいなや、袖擦り合うも多生の縁、後生でごわす!と『どうにかこうにかお近づきになりたい』という趣旨のことを思ったこともあります。
よせやい、あの頃は若かったのさ。

ところがここ最近はそういうハンティングの気持ちが沸くことも少なく、ひとえに歳のせいなのか、やはり世の中で揶揄される「草食系男子」的な何かを患っているのでは?と思い始めたからこれはもう大変。

 

◆草食系男子

一般的には、協調性が高く、家庭的で優しいが、恋愛に積極的でないタイプの男性。

 

やはり男として生まれたからには様々な面でガッツの溢れる姿勢を保ち続けるべきで、多少の無茶で粗野な行為も辞さない構えこそが社会的に見て正当、すなわちそういうワイルドさを一切捨てた草食系男子?そんなものは大量のダイナマイトで粉々に粉砕すればいい。

とは言ったものの、絶賛異性欲減退中のおいどんにあって、いかに『草食系男子とかマジで片腹痛いんですけどーww』と言ったところで、どこか寒々しい。

なぜならこれを読んでいる皆様の『それなら今すぐ恥も外聞も捨てて街に繰り出して、美人のチャンネーを見つけて口説く、あるいは拉致する、みたいなこれをすればいいんじゃねえの?』という声が画面越しにひしひしと伝わってくるからです。でも今の俺にそんな気概もなく。

で、あるならば、俺は結局「草食系男子」としての称号を甘んじて受け入れるしかないのか?と言うとそこは否定したい。つまるところ草食系だなんだって、声の大きな誰かが恣意的に作った概念操作でしかなく、そこに対抗するならば、こちらも思い切って提唱すればいい。

 

というのも、そもそもこの「草食系男子」という言葉が生まれた経緯を俺なりに解釈するならば、それは女性側の「最近何だか、あたしたちオトコからチヤホヤされなくない?」という切ない想いがまず第一に存在しています。じゃあなんで一体全体どうして、Why?オトコたちは我々をチヤホヤチヤホヤしないのか?男たちはふざけているのか?という憤りを覚え、直後に

「それはきっと世の中の男子が”草食化”しているからに違いない」

みたいなことを指摘、なるほどさもありなん、確かに私もそう思う・・・と同調の声が高まる。最終的には各種メディアから「最近は草食系男子が増えてるね!」という事態になったのではないか。

 

ふざけるなよ!!

まったく黙って聞いてりゃ、ベラベラと・・・

いいか!?確かに、もしかするとアンタが言うとおり、俺はあの時、アンタをチヤホヤしなかったという事実はあるかもしれない。しかしそれはあくまで「アンタのこと」をチヤホヤしなかっただけであり、他の違う人が相手だったらめちゃくちゃチヤホヤしたかもしれない。それぐらいの可能性は優にあるのです。

そうであるにも関わらず、「男子ってさー、ちょっと女性に対して消極的だよね、草食化してるよね(わらい)」ってそれは、ねえ、どうなんだい!

もちろん、今の世の中ではそういった異性欲みたいなものが減退している者が増えていることは否めない。でもそれは草食化とかそういうことじゃなくて、昔に比べて女性に対してガツガツすることが少なかっただけではないのか?
つまり俺達は別に草食化したのではないし、ただ「肉を食う場面・相手」をより選ぶようになった、それだけではないのか?

もっともその状況を指して「消極的だ、草食だ」と言われてしまえばそれまでなんですが・・・

 

逆に、いわゆる草食系男子にカテゴライズされる男子がこの世からいなくなり、全てのオトコが溢れる性欲とパッションを抑えることなく女性を捕獲しにかかったらどうなる!?
それは弱肉強食の世界であり、男は女性を軒並み性の対象と捉え、ライバルは蹴散らし、一部の猛者が女性を乱獲し独占する乱れた世の中。

もうね、そんなことになっちゃったらね、哀れな羊のごとき私達は黙ってそれを見守るほかなくなり、子孫とかのパワーバランスなどが乱れ、例えば俺の初恋の人なんかは高校生の時に、ちょっと小金を持ったイケメン大学生に誘われるままに・・・いやこの話は俺のピュアハートが傷ついちゃうからやめよう。

要は年齢の経過とともに男たちは理性と自制心を持ってしかるべきなのです。
中高生の頃は見境なく「女!女!」と突進する若気の至りもあるだろうけど、大人になってまでその姿勢は如何なのか。もしくは歴史的な面から見ても、食べる必要もない動物を乱獲すれば、その種は絶滅の一途を辿ります。

食べる必要がある時に、食べられるだけの量を、食べる。

こういった冷静な理性を兼ね備えた男子を草食系男子と揶揄しちゃうのは、どうも男としての沽券に関わってしまうのではないかと心配なのです。

 

「でもさ、この前、男にナンパされてまあついていっちゃったんだけど、結局何もされなかったよ。これは絶対草食系男子でしょ!」

「最近の男って本当だらしないってか臆病だよねー!」

もちろんそう感じた彼女たちを責めるつもりなんてない、ないのだけど・・・

 

事実はいつでも複雑だ。
自分からは赤く見えるものも、他人からは青く見えているかもしれません。
もしかすると、あなたの周りにいる男子たちが草食的で、女々しくも見えているかもしれません。

でも、あなたに対して草食的にしか振る舞わない彼が、今現在彼女と超ハードなSMに心酔している可能性だって、十分にあるのだから。
目の前の男が本当に草食系かどうかなんて、生半にはわからないのです。

 

草食系男子。その呼び名が浸透して久しいですが、
彼らは一体、どこに生きているのだろう──

【おしまい】

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