photo credit: Sean Molin Photography via photopin cc
twitterやれば自動的に恋人ができるものだとてっきり・・・
twitterが憎い。
あのさわやかなブルーカラーの前では人類皆平等、140字という制限の元で己の欲求・ルサンチマンを余すところ無く発露させ、その結果可愛い女性と出会い、様々なディスカッションを繰り返す中でお互いの中にラブ的な感情が芽生え、いずれ出会ってオスとメスの関係になるものだと思っていた。
夜を共にし、耳元で「ほら、今指何本入ってるかわかる?」と囁き、吉瀬美智子似の黒髪巨乳美人に
「2本だよぅ///」
と言わせられるものだと思っていた。
twitterさえあれば、俺のような非モテ人間も少しは人道的な人生を歩むことができると思っていた。
ところが実際のとこはどうだい。
twitterなんかやってたってなーんもモテるわけがないし、ダイレクトメッセージで「daiさん抱いてください」的な熱い文言が送られてくることもなければ、デートに誘われるわけでもなく、プロポーズをされるわけでもない。
俺は侮っていたね。twitterさえやってれば出会いまくってギリギリモザイク4時間スペシャル的な生活が待っていると思ってたのに。マジでハメられたよ。誰にもハメてないのにハメられたよ。「twitterで僕も人生が変わりました!恋も勉強も部活も全部上手くいきました!全部twitterのおかげです!」みたいなサクセスストーリーは進研ゼミの漫画の中でしかないんだよな。
・・・ということで、俺は普通にtwitterをやっていてもモテないんじゃないか?と思った。ウケるかウケないかわからない微妙なネタツイートを繰り返して一体何の意味があるんだ。
本当はひっそり俺に好意を寄せている女性がいる?恥ずかしくて気持ちを打ち明けられないだけで本当は凸と凹の関係になりたいと思っている女性がいる?そんなわけないやろ・・・
もうこれを見てるどこの男子諸君もな、twitterやってるだけでモテるなんて幻想は捨てるんだ。
そんなものはな、イケメンかバンドマンかどっちかだけに許された特権だ。
女性にモテたければ、映画のレビューをツイートすればいいんだ
大学時代に経済学をかじっていた俺に言わせれば、モテる男は映画に詳しい。
これは読者の方も100人中108人は同意してくれることだろう。
モテる男はおしゃれでファッショナブルで、自然に女性といいムードに持っていくことができる。
バラエティ番組ばっかり見て育ってお笑いフリークの俺では無理なのだ。値段が高いという理由だけでスタバに行くことを拒んでいる俺では無理なのだ。
でも、こんな俺だって、映画のレビューをさも評論家っぽくツイートしたらどうなる?
<妄想>
<妄想終わり>
これは女性がメロメロになるに違いない。
これで、twitterで出会った女性と夜のリオデジャネイロを繰り広げられるに違いない。
それほど、「映画」のおしゃれ感と知的感はハンパない。女性の子宮部分に潜在的にアピールすることができる最高のツールだ。
そうと決まれば、さっそく映画を観よう。そして感想をツイートしよう。
そしておしゃれさを醸しだして女性をあはんうふんしよう。そんな俗な欲望を持った俺は上機嫌でツタヤに行き、DVDをレンタル。
そうだなあ、できるだけ知的な感じを出したいから、ちょっぴり社会派な映画をレンタルしよう。
そうして意気揚々と家に着き、さっそくDVDを見ようとカバンから取り出す。
・・・
あれ、ない・・・?
さっきカバンに入れたはずなのに・・・
・・
あっ!
そうだ!
さっき、帰りにマクドナルドに寄ってちょっと食べてた時に、財布入れるついでにカバンの中身をちょっと整理して、その時にDVDが入ったツタヤの袋を出しっぱなしにしてた・・・・っ!!
やべえ。マクドにDVDの袋置きっぱだ。やべえ。
俺は急いでマクドに戻る。
あのー、すいません。
店員「はい、なんでしょう」
さっきここで食べてたんだけど、DVDの袋置き忘れてしまって。
落とし物とかで届いてないですか?
店員「あ、少々お待ちくださいね」
店員が裏に確認しにいく。
俺は一体何やってんだ。
twitterでモテるために映画ツイートしようとして、ツタヤにいってたいして興味もないDVDを借りて、それを帰りのマクドで食べてる時に置き忘れる。
ちょっと恥ずかしくなってきたぞ。
確認から戻ってきた店員が俺に聞く。
店員「えーと、ご確認のためですが、中のDVDは何本ありましたか?」
俺は震えた声で答える。
2本だよぅ
映画の中身なんて一切頭に残らなかった。
果たしてこんな俺がtwitterでモテる日は来るのだろうか。
【おしまい】